こんにちは。ひいろ鍼灸治療院です。
私たちの体にとって欠かせないミネラルのひとつ「マグネシウム」。
実は、多くの人が気づかないうちに不足しがちな栄養素です。
「寝つきが悪い」「筋肉がこわばる」「頭痛がよく起こる」「なんとなく疲れやすい」——これらの症状、もしかするとマグネシウム不足が原因かもしれません。
この記事では、マグネシウムの役割や不足するとどうなるのか、どんな食品に多く含まれているのか、そして効果的な摂り方について詳しく解説していきます。

奇跡のミネラル「マグネシウム」
マグネシウムはなぜ大切?
マグネシウムは、体内の 300種類以上の酵素 に関わる必須ミネラルです。主に以下のような働きをしています。
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エネルギー代謝:ATP(細胞のエネルギー源)を活性化
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神経と筋肉の調整:筋肉の収縮やリラックスをコントロール
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骨の健康維持:カルシウムとバランスを取ることで、骨を丈夫に
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血圧の調整:血管を広げ、血流をスムーズにする
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ストレス緩和:副交感神経を優位にし、リラックス効果
つまり、 マグネシウムは私たちの体をスムーズに動かすために必要不可欠な栄養素 なのです。
不足するとどうなる?
現代人の食生活では、マグネシウムは不足しやすい傾向にあります。不足すると次のような症状が出ることがあります。
1. 筋肉がこわばる・けいれんしやすい
マグネシウムは筋肉をリラックスさせる働きがあります。不足すると、足がつりやすくなったり、肩こりや腰痛がひどくなることも。
2. 睡眠の質が低下する
マグネシウムは「リラックスのミネラル」とも呼ばれ、神経の興奮を抑える働きがあります。不足すると、寝つきが悪くなったり、深く眠れなくなることもあります。
3. 頭痛や偏頭痛が起こりやすくなる
血管の収縮・拡張を調整する働きがあるため、不足すると頭痛の原因になることがあります。
4. イライラや不安感が増す
マグネシウムが不足すると、副交感神経の働きが弱まり、ストレスを感じやすくなることが分かっています。
5. 高血圧や心疾患のリスクが上がる
マグネシウムは血管を広げる作用があるため、不足すると血圧が上がりやすくなり、心臓に負担がかかります。
マグネシウムを多く含む食品
マグネシウムは、 ナッツ類・海藻・豆類・全粒穀物 などに多く含まれています。
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ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ、クルミ)
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海藻類(ワカメ、昆布、ひじき)
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豆類(大豆、納豆、黒豆)
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全粒穀物(玄米、オートミール、そば)
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野菜(ほうれん草、ブロッコリー)
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魚介類(アサリ、しらす、サバ)
しかし、現代の食事では 精製された食品(白米・食パン・パスタなど) を多く摂ることが増え、マグネシウム不足に陥りやすくなっています。
マグネシウムの吸収を阻害するもの
せっかくマグネシウムを摂っても、 吸収を妨げるもの があると十分に活用されません。以下のものには注意しましょう。
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過剰なカルシウム摂取(カルシウムとマグネシウムはバランスが大切)
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アルコールやカフェイン(マグネシウムの排出を促してしまう)
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糖分の多い食品(インスリン分泌によってマグネシウムが消費される)
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ストレス(ストレスホルモンがマグネシウムを消費する)
特に「カルシウムをたくさん摂れば健康に良い」という考え方が広まっていますが、 カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れると逆効果 になることも。理想的な比率は カルシウム2:マグネシウム1 です。
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)の活用
マグネシウムは 経口摂取(食べ物やサプリ) だけでなく、 経皮吸収(肌から吸収) することもできます。
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)を お風呂に入れて浸かると、皮膚からマグネシウムを取り込める と言われています。
メリット
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胃腸への負担がない
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皮膚から効率よく吸収できる
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リラックス効果が高い
デメリット
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高濃度で使いすぎると肌がピリピリすることがある
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すぐに体外に排出されやすい
マグネシウムサプリメントの上手な摂り方
マグネシウムサプリにはいくつかの種類があります。
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クエン酸マグネシウム(吸収が良く、便通を良くする)
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グリシン酸マグネシウム(リラックス効果が高い)
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酸化マグネシウム(安価だが吸収率が低め)
サプリを摂る場合は 食後に分けて摂取 すると吸収が良くなります。
マグネシウムが医療の未来を変える?
海外では、 鎮痛剤の代わりにマグネシウムが処方 されるケースが増えています。また、病院で薬を処方する前にマグネシウムを試すことで、多くの体調不良が改善し、 社会保障費の削減にもつながる という考え方もあります。
ただし、それが広まると「薬が売れなくなる」という構造的な問題もあり、まだ積極的には推進されていません。しかし、 私たち一人ひとりが意識してマグネシウムを摂ることで、健康を守ることは十分に可能 です。
まずは、 毎日の食事や生活習慣から、マグネシウムを意識的に取り入れてみませんか?